胆石 近年、急増中⇒ コレステロール値 高い人注意です!

胆石とは、肝臓の右下にある胆のうという袋にできる石のことです。
胆石は、結石のできる場所と種類によって呼び方が違ってきます。
胆のうにある場合は胆のう結石症、胆管にある場合は総胆管結石症
肝臓内の胆管にある場合は肝内結石症と呼びます。
また、胆石は、コレステロール系の胆石であるコレステロール胆石
ビリルビンカルシウム石や黒色石による色素系胆石が主ですが、
炭酸カルシウム石や脂肪酸カルシウム石や混成石などによる胆石
のこともあります。

胆石になると、痛みのないまま一生を過ごす無症状胆石のことも多い
のですが、痛みを伴う胆石症になると治療の必要が生じます。
痛みのひどい場合には、救急車を呼ばなければならない程の痛み
のこともあります。

胆石は食生活の変化とともに近年増加している病気の一つです。

胆石の原因の一つに、高脂肪・高タンパクの食事を取りすぎて、
体内が高コレステロール状態になることがあげられます。
肥満の人に胆石が多いのはこのためでしょう。
朝食を抜くなどもよくないようです。


主な症状としては

①右上腹部の痛み
 主にみぞおちの痛みや右脇腹の痛み、そのほかに背中の痛みや張り、
 腰痛・肩こり等が生じることもありまする。また、痛みの部位から、狭心症
 の痛みや、胃潰瘍の痛みと鑑別を必要とします。
 非常に強い痛みを伴うことが多いようです。

②悪心・嘔吐
 吐き気や嘔吐を伴うことが多い。

③発熱
 胆嚢や胆管が炎症を起こすと、発熱を生じます。


胆石の治療法は

大きく内科的治療外科的治療に分かれます。

内科的治療には、胆石溶解療法、体外衝撃波などがあります。
胆石溶解療法は、効果がある人もいますが限られているようです。
また、胆石が溶解するまでに1年ぐらいかかり、完全に溶けてしまうのは
18%ぐらいのようです。
再発は1年で17%、3年で40%もあり、溶解療法に使用した薬を飲み
続けるべきであるという考え方もあるようです。

体外衝撃波(ESWL)も胆石の完全消失は約55%、再発率は1年で20%、
5年で40%程度といわれています。

体外衝撃波胆石破砕術は、体外から高周波の衝撃波を当てることにより、
胆石を砕く治療法です。
侵襲が少なく患者への負担が軽い治療ではありますが、適応が
「純コレステロール胆嚢結石」のみであり、日本人の多くの
コレステロール胆石が石灰化混合胆石で他の胆石に対しては
治療適応が無く、また胆石を除去するのではなく粉砕し自然排石を
期待する治療であるため再発が多く、行う施設は限られています。
また、胆嚢炎を生じた場合、胆嚢が肥大化し胆嚢壁が薄くなり、
衝撃波を当てると胆嚢壁が破れる危険性があるため、この治療法を
施すことはできないそうです。

外科的治療は手術=主に胆嚢摘出術(胆のう摘出術)です。
胆嚢摘出手術は胆石症の原因である胆嚢を摘出する手術で、
最も根治的な胆石症の治療法です。近年では腹腔鏡下で行う
手術が多くなってきているそうです。
胆嚢の機能は胆汁を一時的に蓄えるだけで、術後も胆汁は肝臓で
作られ消化機能に影響がないため、手術により胆嚢を失っても
日常生活に支障はないが、油脂を採り過ぎると下痢をしやすい体質
になる可能性があります。