便秘 ⇒ 大半は機能性便秘です!

便秘とは、便の腸管通過時間が正常な生理的な値(120時間まで)
より長く、排便に困難を伴うなどの症状が見られる状態と定義され
ています。

便秘のタイプは、大きく分けて「器質性便秘」と「機能性便秘」があります。
器質性便秘」とは腸に関する病気が原因で起こる便秘のことをいい、
機能性便秘」は、排便機能の障害により起こる便秘です。
機能性便秘」は、さらに「一過性便秘」と「習慣性便秘」に分けること
ができます。
一過性便秘」の主な原因は、緊張やストレス、また食物繊維不足や
水分不足によっても発症するもので、原因が分かれば比較的自然に
収まります。
習慣性便秘」は、生活習慣や食生活が原因として発症する便秘です。
慢性型は「直腸性便秘」「けいれん性便秘」「弛緩性便秘」の3タイプに
分類されます。

日本人女性の2人に1人は便秘の症状が見られます。男性に比べ、
女性が便秘になりやすい理由のひとつには、生理の影響があります。
排卵後~月経前には「黄体ホルモン」という女性ホルモンが多く分泌され、
その結果、腸の蠕動運動が低下します。
次に、筋力の影響があります。女性は男性に比べ腹筋が弱いため、
大腸の運動と緊張が低下しやすいのです。どちらも腸の働きの低下により
便の通りが悪くなり、便秘が発生します。

便秘の原因には、事の量の少なさ、食物繊維不足、水分不足、排便欲求
の我慢、ストレス、不規則な生活、腹筋の筋力低下などがあげられます。
特に、毎日の食生活は重要です。食物繊維や乳酸菌を摂り、腸内環境を
バランスよく保ち、快適にすごすよう心掛けましょう。

大半の便秘は排便機能の障害により起こる「機能性便秘」であり、症状が
軽い場合は食事や運動などの生活習慣の改善によって解消されます。
しかし、病気や疾患などが原因である「器質性便秘」の場合や、重度の
便秘は専門医の診断と治療が必要です。
便秘の正しいケアのためには必ず専門医の受診と、継続的な治療や健康的
な生活習慣の維持を行必要があります。