虫垂がんは大腸がんに属するもので、大腸がん全体の1%以下に
しかすぎないが、症状が盲腸と呼ばれる虫垂炎に似ているので、
注意が必要です。
虫垂は虫垂炎を起こすことで知られ、人の消化器は、小腸から大腸
に移行するところに盲腸があります。
虫垂は その盲腸から突き出ている 長さ6~8㌢、太さ1㌢に満たない
管状の臓器です。
虫垂がんの症状は、初期には全くないが、進行すると右下腹部痛や
腹部の違和感が起こり、右下腹部にしこりを感じることもあるそうです。
これらは虫垂炎の症状とよく似ています。
虫垂がんが大きくなると、盲腸に顔をだします。そうすれば、大腸内視鏡検査
で発見も可能ですが、初期には発見できないそうです。
また、CT(コンピューター断層撮影装置)による腹部の検査でなんらかの異常が
写ったとしても、それが悪性かどうかは診断ができません。
実際、虫垂炎と診断され、手術をして初めて虫垂がんと分かるケースが
少なくないのです。
虫垂がんは、リンパ節や肺、肝臓への移転がしやすい腺(せん)がんと、
袋状ののう胞を形成する粘液のう胞腺がんに大別できます。
後者は リンパ節や他臓器への転移はまれですが、のう胞が破れると、
腹の中に がん細胞をまき散らします。
治療として
治療は手術が基本で、虫垂をはじめとして、近くのリンパ節と大腸の
右半分を切除する手術を行うことが多いそうです。
大腸の右半分に がんが発生した場合の治療法に準じた方法のようです。
治療すれば、移転の程度にもよりますが、全体として半数以上は治るそうです。
虫垂炎と診断されたときは、虫垂がんの可能性がないわけではありません。
虫垂炎では、がんかどうかの病理検査をしてるはずです。
検査結果を確かめることは、大事に至らないためにも大切かもしれません。