むずむず脚症候群と 全身の筋肉が激しく痛む線維筋痛症患者の
併発率が高い、と米ワシントン大学のナザニエル・F・ワトソン准教授
(神経学)らが、報告しました。
線維筋痛症は全身の筋肉に突然痛みが起き、長期間続く疾患。
原因は不明であり、通常の医師が行なう血液検査では異常が現れない。
CTスキャン、MRIを検査しても異常がなく、この病気が診断できる特別な
検査は今の所なく、治療法も確立されていない。
男性より女性が7倍と多く、中高年に発生率が高いと言われている。
しばしば膠原病などの自己免疫疾患と併発することがある。
むずむず脚症候群は、身体末端の不快感や痛みによって特徴づけられた
慢性的な病態である。レストレスレッグス症候群、下肢静止不能症候群
(かしせいしふのうしょうこうぐん)ともいう。
むずむず脚症候群には、夜寝ていると脚がむずむずする、火照る
などの症状がでる。
このため、いずれの疾患も睡眠不足に悩まされるとのこと。
同準教授らが 線維筋痛症患者172人(平均年齢50歳)と 健康な63人
(同41歳)を対象に調べたところ、線維筋痛症患者で むずむず脚
症候群にかかってたのは 33%いたが、健康な人では 3.1%だけだった
との調査結果がでた。
同准教授らは「線維筋痛症による睡眠障害は治療が難しい。
むずむず脚症候群は薬で改善するため、線維筋痛症の睡眠障害は
むずむず脚症候群の治療で改善する可能性がある」指摘しているそうです。