床擦れ ⇒ 「ラップ療法」が効果ある治療法

ラップ療法は、床擦れ部分に穴の開いたラップを貼るだけで、
コストや手間が掛からず、既存の療法と同等の効果があり、
この治療法が広まってきてるそうです。

床擦れは骨の出っ張った部分の皮膚に一定時間、外力がかかって起き、
寝たきりの高齢者などによく見られる症状です。
症状の程度は次の段階に分けられます。
1度 ⇒ 皮膚が赤くなって押さえても消えない。
2度 ⇒ 皮膚に水膨れができる。
3度 ⇒ 真皮が壊死(えし)し かさぶたができる。
4度 ⇒ 筋肉、骨、関節まで壊死する。

ラップ療法の手当のしかたは、台所で使われている水切用の穴の開いた
ラップに紙おむつやペットシーツをいれて、患部にあてるだけだそうです

原理は傷の湿潤療法と同です。傷口に染み出る滲出(しんしゅつ)液には、
病原菌を退治する成分や白血球、傷を治す細胞が含まれており、消毒薬は
使わずに傷に潤いを保つ ばんそうこうを貼るというのが湿潤療法です。

ラップ療法も消毒液は使わず、床擦れ患部を水で洗うだけです。
穴あきラップは最低 1日に1回は取り換え、ラップが滲出液などで
汚れた場合は その都度取り換えるようにします。

症状の程度が 2~3度の床擦れ患者を、既存療法を行うグループと
ラップ療法を行うグループに分け治療したところ、ラップ療法の方が
治りが早かったという報告もあるとのこと。

学会でも医師の責任のもとで行うなどの条件つきで ラップ療法の
実施を容認しているそうです。
重症の床擦れの場合は、患者のうみを出す必要も出てくるため、
ラップ療法は必ず医師の管理の下で行う必要があるとの事です。