騒がしい騒音のある職場では、働く人が狭心症や心筋梗塞などの
冠動脈性心疾患の発生率が高いと、ブリティッシュコロンビア大学環境保健学部
のウェン・キ・ガン博士らが発表した。
同博士らは、20歳以上の会社員6000人超の職場環境と診療記録を
調べて、およそ5人に1人が「職場の騒音が普通の声では会話が
難しいほで大きく、9か月間はそれを我慢」しており、こうした人々では、
静かな職場で働く人に比べて、冠動脈性心疾患の発症率が2.3倍高かった。
我慢したと答えた人では、肥満気味や喫煙率が高い傾向も見られた。
冠状動脈性心疾患の危険因子として喫煙は糖尿病や高脂血症、肥満を
上回るものですが、禁煙すれば比較的早くリスクの低下がみられます。
禁煙後1年で大幅な低下がみられ、再発率も減少するそうです。
同博士は「連日の大きな騒音は、突然の激しい怒りや肉体への
強い負荷と同じようなストレスとなるのかもしれない。騒音は労働衛生上の
重大な問題と考えなければならない」と指摘している。